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生体高分子機能学
吉村研究室

九州大学大学院理学研究院

 タンパク質の機能は「鍵と鍵穴」的な立体構造の相補性で説明されてきましたが、この描像は現在大きく塗り替えられつつあります。

 細胞内には、固定した構造をもたず状況に応じてふるまいを変えるタンパク質が数多く存在し、それらが選択的に集合・分散することで、液体のようにふるまう分子の集団を形成します。

 この動的な集団が細胞内に新しい秩序や機能を生み出し、遺伝子発現制御や細胞運命決定など生命の根幹を担う一方、その破綻が様々な疾患の本質に深く結びついています。あるタンパク質やその部分領域が「構造を持つ」か「持たない」かは、進化の過程でどのように選択されてきたのか——この問いも、私たちの重要な研究テーマです。

 先端的な実験技術とシミュレーション等を駆使し、動的な生命システムの定量的理解と新たな治療戦略の創出を目指しています。

タンパク質の集団行動が
生み出す
細胞内の新しい秩序と機能

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最新ニュース

受賞

猪瀬春子が、生体秩序力学領域会議において発表賞を受賞しました。

メディア掲載

大学院生のVivian Josephのインタビュー記事が京都大学教育支援機構のHPに掲載されました。

著書出版

吉村成弘教授の著書『大学で学ぶ 身近な生物学 第2版』(羊土社) が出版されました。

研究内容

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相分離でゲノムを守る
― PCLの進化 ―

分裂期にむき出しになる長大な染色体を、相分離でつくられる染色体辺縁層(PCL)が包んで守ります。その主役Ki67は脊椎動物で初めて登場し、魚からヒトへと姿を変え続けてきました。私たちは、生物物理・ソフトマター物理・バイオインフォマティクスを組み合わせ、PCLがどう進化してきたのかを解き明かします。

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Ki-67の謎を解く
― 染色体とアクチン皮層を
つなぐ二重の盾 ―

なぜKi-67は細胞増殖の良い目印になるのか。その分子レベルの理由は今も謎です。PCLは染色体を直接おおう「内側の盾」であると同時に、細胞表層のアクチン皮層をつくり変える「外側の盾」でもありました。リン酸化を鍵に、増殖マーカーと細胞のふるまいをつなぐ「失われた環」に迫ります。

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コンデンセートを操る化学反応
― 相分離が生む細胞内の秩序 ―

膜をもたない区画=生体分子コンデンセートは、相分離によって生まれます。ATPの加水分解やリン酸化といった化学反応が、その内部と周囲の環境を化学的に変え、コンデンセートの構造をダイナミックに移り変わらせます。生物物理・ソフトマター物理・生化学を統合し、その結びつきを解明します。

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ウイルスと細胞のせめぎ合い
― 攻める側と守る側 ―

レトロウイルスに立ち向かう宿主タンパク質を次々と同定し、その作用機構を解き明かしています。さらにこの巧妙な攻防を逆手にとり、目的のタンパク質を狙った細胞へ届ける新しい「タンパク質デリバリー」技術へ。基礎研究から医療・工学への応用までを一続きに進めています。

お問い合わせ

吉村研究室では大学院生およびテクニカルスタッフを募集しています

所在地

〒819-0395
福岡市西区元岡744 九州大学 ウエスト1号館 D817

お問い合わせ先

E-mail: yoshimura.shigehiro.304    @    m.kyushu-u.ac.jp

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